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米政府機関閉鎖の被害者に融資を持ちかけるスパマー 

Oct 18, 2013 05:09 AM

寄稿: Binny Kuriakose

米国では、予算不成立の影響を受けて政府機関の大部分が閉鎖しているため、経済成長にも影響が出始めています。政府機関職員の多くが給与未払いのまま勤務を続けざるをえず、一部では無期限の一時帰休をとる事態に陥っています。

シマンテックは、政府機関の一部閉鎖が発表された直後から、その被害者を標的としたスパム活動を確認しています。これまでにもスパマーが景気の停滞を悪用しようとすることはありましたが、今回は、突然の政府閉鎖で市民が苦しめられている危機的な財政状況が直接狙われています。こうした事態を収束させようとしている上院の政策を考えると、これはおそらく、政府が閉鎖を解除する前にもっと荒稼ぎしておこうというスパマーの土壇場の試みなのでしょう。

この新手のスパムは、被害者を欺いて融資を申請させようという手口で、必然的に個人情報をスパマーに開示することになります。電子メールは、融資の処理から入金までがわずか 90 秒間で完了すると、その手軽さを謳っています。電子メールの件名も、被害者に近しい人から紹介があったかのように見せかけています。以下に、この攻撃で使われているメールヘッダーの例を示します。



差出人: "[名前]" <hufuf@[ドメイン]>
件名: Your name was mentioned(お名前をご紹介いただきました)


Figure1_3.png
図 1. 米政府機関閉鎖の被害者に融資を持ちかけるスパムメール

電子メールの内容は、不安を感じている被害者の気持ちをうまくつかむように工夫されています。たとえば、政府機関の閉鎖が続くかぎり財政的な支援があるといった内容です。電子メール本文に記載されているリンクをクリックすると別のページにリダイレクトされ、希望の融資金額を入力するよう求められますが、さらにページを進むと個人情報を入力するよう指示されます。
 
Figure2_3.png
図 2. 融資を勧誘する Web サイト
 

Figure3_2.png
図 3. ユーザーの個人情報を求めるページ

このスパムは、困り果てている被害者を狙ってきます。短時間で現金が手に入るという期待は抗しがたいほど魅力的であり、情報の足りない被害者は、まんまとこの詐欺に引っかかってしまいます。シマンテックは、スパマーが次々と繰り出してくる新しい手口を警戒し、スパムをスパムと見抜くための情報の提供を続けていく予定です。

 

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