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古典的な日本語のワンクリック詐欺が今なお活動中 

Jan 29, 2014 03:13 AM

2013 年、ユーザーを詐欺サイトに誘導する何千ものアプリが Google Play で公開されました。日本では、この形態の詐欺は通常「ワンクリック詐欺」と呼ばれています。2013 年 1 月に初めての亜種が出現して以来、何日間も生き残る詐欺アプリはほんのひと握りですが、2013 年の 1 年間に公開された詐欺アプリは、合計すると 3,000 種以上にものぼることが確認されました。昨年の 10 月までに詐欺師たちは、新しい亜種を Google Play で公開することをやめていますが、その理由はわかっていません。

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図 1.
ワンクリック詐欺サイトに誘導するアプリが 2013 年中に Google Play で公開された総数

詐欺サイトに被害者を誘い出すアプリは、Google Play でこそ公開されなくなりましたが、最近は被害者を詐欺サイトに誘導するために別の経路が使われています。たとえば、それはスパムなどです。

この詐欺は携帯電話、特にスマートフォンに届いたスパムから始まるのが一般的です。スパムメッセージには、アダルト動画サイトへのリンクが掲載されています。そのサイトでは、動画を無料で鑑賞できると謳われています。

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図 2.
この詐欺の過程で届くスパムメッセージの例

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図 3.
スパムメッセージからリンクされているアダルト動画サイト

動画を見るためには、電話を掛けてサイトに登録しなければならないと指示されます。被害者がサイトで指定されている番号に電話を掛けると、自動システムが電話を受け、被害者のモバイルデバイスの電話番号を保存します。次に、サイトにアクセスするために電話番号を入力するよう求められます。

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図 4.
動画を見るためにサイトに登録するよう指示される

サイトへの登録を済ませて動画をクリックすると、別の Web ページが開きます。このページを注意深く読むと、「無料」という単語が完全に消えていて、購読料金に関する小さな注意書きが追加されていることに気が付きます。

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図 5.
購読料金の詳しい案内が載ったアダルト動画サイト

この注意書きを見逃してダウンロードボタンをタップすると、有料サービスに登録したことになり、約 10 万円という法外な料金を請求されてしまいます。実際に 2 つのアダルト動画ページの URL を比較してみれば、ドメインが違うことがわかるはずです。ユーザーは元のサイトから別のサービスにリダイレクトされています。動画を無料で見られるのは元のサイトだけですが、実際には動画は見つかりません。リダイレクト先のサイトには動画がありますが、それは無料ではないのです。

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図 6.
購読料金を請求するサイトの登録ページ

元のサイトの利用規約を読むと、そのサイトにあるすべてのコンテンツには無料でアクセスできるが、リンク先の他のサービスは有料の場合があると書かれています。

サイトの Q&A ページに、詐欺師からの電話に引っかかって動画サービスの料金を請求されることがあるという警告文が書かれているのは、何とも皮肉です。このページでは、料金の支払いには注意する必要があるとも指導しています。実際に、期日までに料金が支払われないと、詐欺師は督促電話を掛けてきます。

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図 7.
詐欺に関する警告文が書かれた Q&A ページ

こうした詐欺は毎日のように発生しており、オペレーティングシステムの種類を問わず、スマートフォンを持つユーザーが狙われています。引き続きワンクリック詐欺には警戒して、迷惑メール(スパムメッセージ)のリンクは絶対にクリックしないようにしてください。

 

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