Endpoint Protection

 View Only

ソーシャル詐欺 - パート 1: 古い手口を再利用してブラウザ拡張機能のインストールを誘導 

Apr 04, 2013 05:06 AM

シマンテックは昨年、Facebook で流行している詐欺とスパムについてのホワイトペーパー(英語)を公開しました。ソーシャルネットワーク詐欺では、ユーザーを欺くために、使い古されたワナが再利用されることも少なくありません。無料商品の広告や、ソーシャルネットワークにまだ実装されていない機能の追加などが定番ですが、違う点は、特定のリンクに注目を集める新しい方法が使われていることです。「いいね」機能の悪用でも、ユーザーを誘導してブラウザのアドレスバーにコード(外部の JavaScript ファイル)を貼り付けさせる手口でも、詐欺師は執拗です。

ごく最近も、Facebook Black 詐欺の拡散についてこのブログでご報告したばかりです。この詐欺の拡散が続くなか、シマンテックは古いワナが 2 つ再利用されていることを確認しました。また、エンドユーザーにインストールを促す 2 つの Google Chrome 拡張機能が同一であることも判明しています。
 

「追加機能」のワナ

ソーシャルネットワークのユーザーは、新規機能の追加を要求することが多く、お気に入りのサイトに機能が実装されるかどうかを気にします。さまざまなソーシャルネットワークで特に要求の多かった機能のひとつに、自分のプロフィールにアクセスした人を知る方法があります。そういった機能が実装されていない場合も多く、それだけに、人気のあるソーシャルネットワークではこれまでに何度も詐欺に利用されています。
 

image1.png

図 1. 機能の追加を謳う、写真タグ付けスパム
 

実際、このワナはソーシャルネットワークで頻繁に見かけるもので、先日お伝えした Facebook Black 詐欺で使われたものと同一です。ユーザーは Facebook ページ上の iFrame を介してリダイレクトされ、Google Chrome の拡張機能をインストールするよう促す Web サイトに誘導されます。
 

image2.jpg

図 2. 新機能を追加すると称するブラウザの拡張機能
 

この拡張機能をインストールしても何も起こりません。新機能を使えるようにするためにはアンケートに答えるよう促すフォームが表示されるだけで、回答しても、その機能が使えるようになることはありません。アンケートの回答があるたびに、詐欺師の手元に儲けが転がり込むだけです。
 

image3.jpg

図 3. 詐欺アンケート
 

「無料提供」のワナ

本音を言えば、誰しも「無料」には弱いものですが、ソーシャルネットワークで見かける「無料提供」が実際に無料だったためしはありません。ユーザーが欲しがるのは、きまって最新の商品であり、詐欺師もそれをよく知っています。古いワナが何度でも再利用される理由も、まさにここにあります。
 

image4.png

図 4. 無料で商品を提供すると称する Web ページ
 

たとえば、ソニー社が 2 月に新型ゲーム機「PS4」を発表しました。PS4 が店頭に並ぶのは早くとも今年の年末商戦ですが、詐欺師はすかさず、PS4 のテストに参加すればテスト機をそのまま無料で提供するという煽りでユーザーを欺こうとしています。
 

image5.png

図 5. 無料で商品を獲得できると称するブラウザ拡張機能
 

この詐欺の Web ページでは、PS4 を無料で手に入れるためのクーポン券をもらえると宣伝されています。そんなクーポン券はもちろん存在せず、詐欺師が作成したブラウザ拡張機能があるだけです。

この拡張機能をインストールすると、JavaScript ファイルがユーザーのコンピュータにダウンロードされます。複数の JavaScript ファイルによって、ユーザーの Facebook アカウントでさまざま操作が実行されてしまいます。iFrame を使った Facebook ページを作成したり、写真を投稿してユーザーの友達をタグ付けしたり(最初に挙げた図 1)といった手口です。こうして、この詐欺は拡散していきます。
 

保護対策

シマンテック製品をお使いのお客様は、IPS シグネチャ Web Attack: Fake Facebook Application 3 によってこの手の攻撃から保護されています。

ソーシャルネットワークで無料を謳う商品を見かけたら、特にそれが人気の高い商品であるほど、十分に注意してください。ソーシャルネットワークで現在利用できない機能があるとしたら、利用できないそれなりの理由があるのです。発行元が不明なブラウザ拡張機能はインストールしないようにしてください。無料商品の提供や、未実装の機能の追加を謳っている場合は言うまでもなく、ソーシャルネットワークで盛んに宣伝されている場合には特に疑ってかかりましょう。

Google 社でも、悪質な Chrome 拡張機能は見つけしだい削除しており、マルウェアを含んだ項目を検出する自動システムの改良にも取り組んでいます。

次回のブログでは、こういった詐欺に関連したブラウザ拡張機能を削除する方法について説明し、Facebook のタイムラインから詐欺師の残したスパムをすべて削除する方法について解説します。

 

* 日本語版セキュリティレスポンスブログの RSS フィードを購読するには、http://www.symantec.com/connect/ja/item-feeds/blog/2261/feed/all/ja にアクセスしてください。

Statistics
0 Favorited
0 Views
0 Files
0 Shares
0 Downloads

Tags and Keywords

Related Entries and Links

No Related Resource entered.