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Security Response

2014 年版『インターネットセキュリティ脅威レポート』: 大規模なデータ侵害の年

Created: 17 Apr 2014 04:11:36 GMT • Updated: 21 Apr 2014 03:39:25 GMT • Translations available: English
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今年も、シマンテックの最新の調査結果をお伝えする『インターネットセキュリティ脅威レポート』(ISTR)(英語)をお届けする時期になりました。過去 1 年間のシマンテックの調査と解析に基づいて、脅威を取り巻く世界の現状を考察しています。今年のレポートで取り上げている大きな傾向としては、データ侵害と標的型攻撃の大幅な増加、モバイルマルウェアとランサムウェアの進化、モノのインターネットがもたらす潜在的な脅威といったことが挙げられます。以下、これらのテーマについてそれぞれ詳しく見ていきます。

大規模なデータ侵害の年
2011 年は「データ侵害の年」と呼ばれましたが、2013 年のデータ侵害は前年までの規模をはるかに超えるものでした。2013 年、データ侵害の件数は 2012 年から 62% 増え、さらには漏えいした個人情報の数は 5 億 5,200 万件と、実に 368% も増加しています。また、データ侵害の被害が大きかった上位 8 件すべてにおいて、漏えいした個人情報の数が 1,000 万を超えた初めての年でもあり、まさに「大規模な」データ侵害の年だったと言えます。その前年、2012 年は同様の規模のデータ漏えいは、わずか 1 件にすぎませんでした。

中規模企業に狙いを定める攻撃者
これまでのレポートをお読みであれば、攻撃者の狙う主な標的が中小規模の企業(SMB)であることをご存じでしょう。今年もその傾向は変わっていません。2013 年には、SMB 全体が標的型攻撃の半数を超えて 61%(2012 年は 50%)に達し、なかでも中規模(従業員数 2,500 人以上)企業への攻撃が最も大きく増加しました。

規模を問わず全企業に対する攻撃も、2012 年から 91% とほぼ倍増しています。サイバー犯罪者が、攻撃の成功率を高めようとして水飲み場型攻撃やスピア型フィッシングを仕掛けている点は前年と同様ですが、攻撃活動に電子メールを利用する比率が下がってきたため、スピア型フィッシング攻撃は 23% 減少しました。一方、水飲み場型攻撃によってドライブバイダウンロードを通じた攻撃が増え、標的が頻繁に訪れる Web サイトでユーザーを待ち構えて狙うようになっています。ゼロデイ脆弱性が 61% 増加したことも、攻撃を助長しました。攻撃者は、ゼロデイ脆弱性を悪用することで、適切にパッチが適用されていないサイトに攻撃を仕掛け、余分な手間をほとんど、あるいはまったく掛けずに被害者の環境に感染できるためです。

最も多く狙われた業種は、引き続き政府機関でした(全攻撃の 16%)。今回のレポートでは、攻撃の量だけでなく、誰が好んで標的にされるのか、標的に選ばれる確率はどのくらいなのかも調べています。悪いことに、その確率の点で誰が有利ということはなく、標的型攻撃には全員が備えなければなりません。ただし、その確率を確かめた結果、意外な事実も判明しています。中規模の鉱業会社で役員秘書を務めている方には残念なニュースですが、あなたは「最も狙われている」業種です。

消費者のプライバシーを侵害するモバイルマルウェアとマッドウェア
深く考えずに新しいアプリをモバイルデバイスにダウンロードする人は少なくありませんが、悪質なアプリの多くは、きわめて不快な機能や望ましくない機能を備えています。2013 年に作成された新しいマルウェアのうち、33% はユーザーを追跡し、20% は侵入先のデバイスからデータを収集していました。また 2013 年は、Android デバイスに対するリモートアクセスツールキット(RAT)が出現し始めた最初の年でもあります。デバイス上で実行されている RAT は、監視をしたり電話を掛けたりするほか、SMS メッセージを送受信する、デバイスの GPS 座標を取得する、カメラとマイクを有効にして利用する、デバイスに保存されているファイルにアクセスするといったことが可能です。もちろん、被害者はそれを知ることもなければ、同意もしていません。

爆発的に増え、ますます悪質になるランサムウェア
シマンテックが以前に予測したとおり、2013 年にはランサムウェア(コンピュータやファイルをロックする悪質なソフトウェア)が急増しました。過去 1 年間で 500% という爆発的な増加を示したことに加え、身代金の受け取りに成功するたびに 100 ~ 500 ドルの利益があるという、攻撃者にとっては非常に儲かる商売になっています。また、高度な暗号化によってデータを人質に取り、所定の期日までに身代金を支払わなければデータを完全に消去すると脅すなど、攻撃の悪質さも増してきています。

個人情報窃盗の未来を握る「モノのインターネット」
過去 1 年間にハッキングの被害に遭ったのは、冷蔵庫とベビーモニターのどちらでしょうか。お客様にこう質問すると多くの人々は「両方」と答えますが、正解はベビーモニターです。ニュースなどでどう報じられていようと、インターネットに接続された冷蔵庫が実際に攻撃を受けたことは、まだありません。ただし、あくまでも「まだない」だけです。セキュリティ研究者は 2013 年に、自動車、防犯カメラ、テレビ、医療機器に対する攻撃がいずれも可能であることを実証しています。次は冷蔵庫の番かもしれません。モノのインターネット(IoT)は今ちょうど成長過程にあり、関連する脅威が追随するのは間違いありません。今年のレポートで、これまでに判明した点に触れていますが、インターネットに接続されているデバイスのうち攻撃を受けるリスクが最も高いのはホームルーターであるという見解は一致しています。

次に起こるのは何でしょうか。IoT デバイスには個人情報や銀行口座などの情報が保存されているので、実際に冷蔵庫がハッキングされる事案が発生するのも時間の問題でしょう。今のところ、IoT デバイスのメーカーとユーザーのどちらにとってもセキュリティは二の次です。深刻なセキュリティ事案が発生するまでは真剣に考慮されないかもしれませんが、潜在的なセキュリティリスクに備えて今すぐ検討を開始しておけば、いざというときのために万全の準備をすることができます。まずは、今年の ISTR をお読みいただくことから始めてください。

詳しくは、『インターネットセキュリティ脅威レポート』第 19 号(英語)をご覧ください。

 

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