「Latest Intelligence(最新インテリジェンス)」ページは 2016 年 1 月に刷新され、サイバーセキュリティ上の脅威やトレンドと、マルウェア、スパムなど有害な可能性のあるビジネスリスクに関する最新の分析を掲載するようになりました。このページの最新情報から、1 月の主なポイントをご紹介します。
ソーシャルメディアについては、人の手で共有される詐欺が引き続き優勢で、ソーシャルメディア詐欺全体のおよそ 56% を占めています。それでも、これは昨年 12 月の 64.9% から減少した数字でした。このように大幅な減少が見られたのは、1 月にソーシャルメディアで偽広告が増加したためです。偽広告は、ソーシャルメディア詐欺のおよそ 38.6% に達しており、これは 12 月から 11% 以上増加したことになります。
図 1. 2016 年 1 月のソーシャルメディア詐欺
業種別のデータで見ると、1 月は小売業を狙った脅威が目立つ月だったことがわかります。小売業は、業種別のスパムについては 59.4% でトップに立ち、メールについては 507 通中 1 通がフィッシング、57 通に 1 通がマルウェアを含んでいました。その一方、小売業を狙った標的型攻撃は、12 月の 3.6% から 1 月の 2.2% へと若干下がってきており、これは明るい兆しと言えます。
図 2. 2016 年 1 月の業種別メールマルウェア
スピア型フィッシングの活動は、1 日あたり 16.7 件と、過去 12 カ月の最高を記録した昨年 11 月からの減少が今月も続いています。ただし、金融・保険・不動産の業界に限って言うと、スピア型フィッシングは 12 月の 24.6% から 40.2% へと増加しました。
Mac OS X を狙って OSX 搭載デバイス上で遮断されたマルウェアとしては、引き続き OSX.CnetDownloader が最も多く、60.4% を記録しましたが、その優勢にも陰りが出てきたようです。1 月には、OSX.Klog.A. の検出数が急増しました。OSX で遮断されたマルウェアのうち、12 月には 4.2% でしたが、1 月には 23.5% に達しています。
以上は、1 月に目立った傾向の一部にすぎません。脅威の世界を俯瞰するその他のグラフや表、分析については、2016 年 1 月度の最新インテリジェンスをぜひご確認ください。
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【参考訳】