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Android に移植された Linux カーネルの脆弱性 

Jun 12, 2013 04:52 AM

マルウェア作成者は、新しい脆弱性が一般に公開されると、すぐにそれを悪用しようとします。最近 Performance Counters for Linux(PCL)で見つかった、Linux Kernel Local Privilege Escalation Vulnerability(Linux カーネルのローカル特権昇格の脆弱性)(CVE-2013-2094)は、現在さまざまなプラットフォームで悪用されていますが、ついに Android オペレーティングシステム上で動作するように手が加えられました。

Android オペレーティングシステムに詳しくない方のために付け加えると、Android はオープンソースの Linux オペレーティングシステムをベースにしています。つまり、Linux カーネルベースの脆弱性が見つかると、その多くが Android デバイスでも悪用される可能性があるのです。ただし、Android デバイスでも種類が違えば、使われている Linux カーネルのバージョンも異なるため、ある特定の脆弱性の悪用の影響を受けるデバイスは限られるでしょう。

特権昇格の脆弱性の悪用は、サイバー犯罪者に侵入先のデバイスの完全制御を許してしまう可能性があるので特に危険です。Android オペレーティングシステムは通常であれば、すべてのアプリケーションをサンドボックス化するため、どのようなアプリケーションでも、重要なシステム操作を実行したり、他のインストール済みのアプリケーションに干渉したりすることはできませんが、特権昇格の脆弱性を悪用したマルウェアの例としては、他のアプリケーションのデータにアクセスするもの、アンインストールを妨害するもの、マルウェア自身を隠すもの、さらには Android のアクセス許可モデルをすり抜けて、ユーザーの同意を得ることなくプレミアム SMS メッセージの送信などの操作を実行するものなどが、これまでに確認されています。

2011 年に Android.Rootcager に関するブログでも説明しましたが、特権昇格の脆弱性を突いた悪用はすぐにマルウェアに組み込まれるため、今回の脆弱性の悪用を組み込んだ Android マルウェアも近いうちに登場するでしょう。

シマンテックでは今後も、脆弱性を悪用しようとする脅威の状況を監視し続けます。この悪用の影響を受けるすべての Android デバイスに対してパッチが提供されるまでは、悪質なアプリケーションの被害を受けないためにも、アプリケーションをダウンロードしてインストールする際は、信頼できるマーケットプレイスを選ぶようにしてください。

お使いの Android デバイスが何らかの脅威に感染していると思われる場合は、ノートン モバイルセキュリティに最新の更新をダウンロードして、完全スキャンを実行してください。

 

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