私の予測では、売名を動機とした大量メール送信型ウイルスやネットワークワームが盛んだった時代は遠い過去のことになるでしょう。LoveLetter や SQL Slammer、Melissa などは、いずれも拡散後わずか数時間のうちに何百万というシステムをクラッシュさせましたが、この種の脅威はすっかり時代遅れになっています。脅威の世界が第 3 の大きな変化を迎えようとしているからです。
過去 10 年の間に、攻撃は売名型から利益追求型(私たちはこれを「クライムウェア」と呼んでいます)に変わりました。大量メール送信型ウイルスは、クレジットカード情報を盗み出したり、偽のウイルス対策製品を売り込んだりするマルウェアに取って代わられました。マルウェアは犯罪ビジネスモデルとして上々の首尾をあげ、何十億ドルという金額が動いています。巧妙に隠された金銭の詐取が目的となり、無防備なコンピュータユーザーが狙われています。今や、トロイの木馬や Zeus ツールキットは最新の商売道具となっています。
そして時代は、サイバースパイとサイバーサボタージュという第 3 の段階に入っています。サイバースパイ活動は Stuxnet 以前にも存在しましたし、クライムウェアがこれで終わったわけでもありません。事実、サイバー犯罪者にとってビジネスは上出来すぎるほどです。新たにモバイルプラットフォームが急成長する中で、サイバー犯罪者たちはさらに新しい侵入経路と、情報を盗用し続けるための非合法なソーシャルエンジニアリングの手口を見出すでしょう。
とは言え、やはり Stuxnet は大きな転換点です。世界が変わりつつあり、2011 年に予想される脅威の環境がこれまでとは異なるという明らかな兆候と言えます。
こうしたことを念頭に置いて、シマンテックは 2011 年に向けたインターネットセキュリティに関する上位の予測をまとめました。重要インフラに対する攻撃から、常時接続している外勤ユーザーの管理というセキュリティ上の課題、デジタル軍備競争の統制をめぐる競争まで、来年 1 年間に注視すべき主なトレンドを取り上げています。
私たちのトレンド予測に関するご意見や、みなさんがお考えになる 2011 年の重大トピックをお待ちしています。...