あなたに適したアーカイブソリューションを実装する

2008/08/12
概略 電子メールは他の IT システムと同様ミッションクリティカルであると認識されているため、リソース管理、保持管理、電子情報開示の管理に対処するアーカイブソリューションに世界中の組織の注目が集まっているのも当然のことです。

はじめに

仮に電子メールを紛失した場合、どれほど重大な問題になるでしょうか。 ホワイトハウスに尋ねてみてください。
最近、ブッシュ政権は電子メールの適切なアーカイブを保管しておくことに失敗し、批判を受けました。 ワシントンポスト紙によると、同政権が Lotus Notes から Microsoft Exchange への移行を行うときに既存のアーカイブシステムを破棄したため、現在のシステムは複数のバックアップテープと手動のソートの組み合わせに依存しているという話でした。5 月には、法廷文書により、2003 年のうちイラク侵攻の準備期間を含む時期に送信された電子メールをホワイトハウスが検索できなかったことが明らかになりました。
ワシントンポスト 紙によると、記録の保管を要求する法廷命令や法令があるにもかかわらず、ホワイトハウスに対して送信された数百万通の電子メールを保存するには不適切なアーカイブシステムに同政権が依存していたと技術専門家たちは語ります。さらに、ワシントンの National Security Archive と Citizens for Responsibility and Ethics の 2 つのグループが、Federal Records Act (米国連邦記録法) 違反でホワイトハウスに対して訴訟を起こしました。これらのグループの主張によると、ホワイトハウスは数百万通の電子メールを保管しておく責任を負っていますが、ホワイトハウスは保管に失敗し、その責任を否定しています。
電子メールは他の IT システムと同様ミッションクリティカルであると認識されているため、リソース管理、保持管理、電子情報開示の管理に対処するアーカイブソリューションに世界中の組織の注目が集まっているのも当然のことです。このアーティクルでは、IT 部門がアーカイブソリューションの評価と実装を行う方法に注目します。

始めましょう

Osterman Research の調査によると、米国では電子メールユーザーのうち 45 % が今年の年末までにアーカイブソリューションを使う予定であり、2009 年末までにこの比率は 63 % に高まることが予想されています。ガートナーは、電子メールアーカイブソフトウェア市場は 2007 年に 33 % の成長を遂げ、3 億 7,600 万ドルに達したと報告し、2012 年に 17.2 億ドルに達するまでの年間複合成長率は 36 % 近くに上ると予測しています。
このような安定した成長が見込まれる理由を見つけるのは難しいことではありません。 多くの組織は現在、文書を正しく保管または削除するよう、法令と規制の両方による圧力が高まっていることを意識しています。たとえば、Federal Rules of Civil Procedure (米国連邦民事訴訟規則) のうち、電子的に保存されている情報の開示に関する改正が最近行われましたが、この結果、組織が訴訟とそれに続く開示の間に、新たなリスクと余分のコストを抱える可能性が生じました。
専用の電子メールアーカイブについて検討している企業にとって、まず考慮すべき 2 つの主要な選択肢があります。 社内での処理または外部でのホスティングです。社内処理の選択肢では、社内のリソースと IT インフラを使って、アーカイブした電子メールメッセージの処理と保存を行います。ほとんどのプロバイダはこのカテゴリを選びます。 ホスティングソリューションは、IT の予算や人員が限定されている企業、またはシステムに多額の先行投資をすることを回避したい企業を対象としたもう 1 つのオプションです。
次の課題は、電子メールアーカイブソリューション固有の要件を決定することです。 ソリューションがサポートするのはどのシステムでしょうか。 毎日どれだけの量のメッセージがこのソリューションを経由するでしょうか。 どの情報を保管する必要があるでしょうか。 これらの質問に答えることが製品選択に使う基準の設定に役立ちます。 その他の重要な質問は、以下の通りです。
  • IT 部門とそれ以外の部門の両方を含め、さまざまな部門からの意見を聞いて、主要な利害関係者の関与を得たか。
  • 混在システム (Windows、UNIX、Linux) を使っているか。
  • 社内の電子メールシステムは集中配置型か、それとも地理的に分散されているか。
  • ソリューションは、複数の電子メールシステムから得られたメッセージをアーカイブできるか。
  • ソリューションは、ゲートウェイでメッセージをキャプチャできるか。
  • システムを拡張するためにシステムを停止させる必要があるか。
  • ソリューションはネットワーク全体から個別のメールボックスを検索できるか。
  • エンタープライズ全体を検索する場合の所要時間はどのくらいか。
  • メッセージをどのように保全するか。
  • ソリューションは暗号化に対応しているか。
  • ソリューションは、アーカイブへのオフラインアクセスに対応しているか。
  • ソリューションは、ユーザーが権限を持っているメッセージだけを表示することができるか。
アーカイブソリューションを選択した後、試験用インストールを開始し、環境のうち小規模なサブセットに注目します。 製品選択が完璧であれば、この段階は円滑に進行するはずです。 段階的な配備を行うために、環境全体を複数の論理的なセグメントに分割することを考慮します。 (企業全体を対象にしてアーカイブシステムを有効にすることはおそらく現実的ではありません。)段階的な配備を行うと、実装チームの負荷も減少します。チームもすべてのことを一度にはサポートできないからです。

重要なビジネス情報の保存、管理、開示

Symantec Enterprise Vault は、企業データの保存と管理を行い、電子メールシステム、ファイルサーバー環境、インスタントメッセージング (IM) プラットフォーム、コラボレーションとコンテンツ管理システムからの検索を可能にするアーカイブプラットフォームです。 ガートナーは最近、「2008 Magic Quadrant for Email Active Archiving」で、Enterprise Vault をリーダークアドラントに分類しましたが、この製品には 6 つの主要なビジネス上のメリットがあります。
  • .PST ファイルの欠点を排除。 PST ファイル (個人用フォルダ、または Outlook 内では Outlook データファイルとして知られています) は、現在の大規模企業における電子メール要件の厳しい要求を取り扱えるように設計されていません。しかし、多くの企業は一般的に、保管の目的で Exchange から電子メールを PST ファイルへ移動しています。 最終的に、これらのファイルが解決する問題より、生み出す問題のほうが多くなります。 そうした問題が、多くの企業が結局はエンタープライズアーカイブソリューションを探すことになる主な理由の 1 つとなっています。Enterprise Vault ソフトウェアは、PST ファイルを集中型のアーカイブリポジトリに移行することにより、組織がこれらの問題を解決できるようにします。
  • 法令とコンプライアンスに対応するためのアーカイブ。 Enterprise Vault は、電子メールや電子的に格納されている他の情報をポリシーに従って保管または期限切れにするよう設定できるので、規制や法令の要件を満たすのに必要となる適切な期間中、確実に情報を保管できます。
  • より高速なバックアップとディザスタリカバリの改善。 オンラインメッセージストアを 50 % から 75 % に減らすことで、Enterprise Vault はバックアップとリカバリの時間を短縮してストレージとその管理に要する費用を節約するのに役立ちます。より重要なこととして、検索と取得のツールを使ってこのアーカイブ済みのデータを活用し、その価値を高めることができます。 エンドユーザーは自分のための復元を迅速に開始できるというメリットが得られ、IT グループは管理者による復元という要求に対応する時間を削減できます。
  • 自動メールボックス管理機能。 Enterprise Vault の自動メールボックス管理機能を使うと、組織は容量制限やメッセージサイズの制限をなくし、ユーザーのメールボックスのサイズを実質的に無制限にすることができます。 Enterprise Vault によってメールボックスの維持管理に費やす時間を短縮することもできます。 管理者が定義したポリシーによって、メールボックス内にある個別の電子メールと添付ファイルは、Microsoft Exchange から Enterprise Vault のオンラインストアに自動的にアーカイブされます。
  • ストレージ最適化支援。 Enterprise Vault は、不要なコンテンツを遮断し、エンドユーザーに影響を及ぼすことなくファイルを代替のストレージデバイスに移動し、組織がプライマリストレージリソース上で空き容量を増やせるようにします。 特定コンテンツのリカバリをユーザーが実行することで管理コストが削減されます。
  • インテリジェントアーカイブ。 コンテンツの種類によって価値は異なるので (たとえば、業務、個人用、迷惑メールなど)、企業はアーカイブストレージと運用コストの管理に強く関心を抱くようになっています。 インテリジェントアーカイブは、Enterprise Vault のアーカイブをこのような状況に適応させ、ビジネスにとって価値があるコンテンツのみを関連情報とともに保存する手法です。 この手法は、自動分類、ユーザー設定による分類、第三者の (たとえば、レコード管理による) アプローチなど、各種の分類オプションによって実現されます。
Enterprise Vault を使うと、最終的に、ビジネスクリティカルデータを組織が正しく保護し管理するプレッシャーを和らげるのに役立ちます。

まとめ

Enterprise Strategy Group が最近実施した調査によると、電子メールと他のメッセージングアプリケーションは、企業の知的財産のうち 75 % 程度を保存しています。 現在の企業が電子メールシステムを 24 時間 365 日体制で利用できるものとして扱っていることを考えると、これは不思議ではありません。 ただし、バックアップウィンドウを維持する時間の余裕が許されない中で、IT 管理者は厳しいビジネスの要件を満たすという課題に直面します。 しかし、データが指数関数的に増大し、データのリカバリレベルに関するユーザーの要求が厳しくなっているにもかかわらず、IT の予算は変わらないままなのです。

関連リンク