W32.Crypto

危険度 1: ほとんど影響なし

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発見日: 1999 年 12 月 30 日
更新日: 2007 年 2 月 13 日 11:33:10 AM
別名: Win32/Crypto
種別: ウイルス
感染サイズ: 20キロバイト


このウイルスは、実行ファイルの最終セクションに自分自身を付加することにより、PE(Windows Portable Executable)ファイルに感染します。複雑なポリモーフィックエンジンを使用して変異を行うことにより、検出を困難にしています。ウイルスの本体部分だけで約20キロバイトあるため、W32.Cryptoは非常に大きなウイルスと言えます。

感染テストでは、このウイルスは、ほとんどのシステムへの感染に失敗することが確認されています。また、感染に成功したファイルでも、Windowsの動作を停止させたファイルは、わずかでした。しかし、Windowsインストール時にはこのウイルスが正常に動作することが確認されたケースもあります。

感染したファイルが実行されると、ウイルスは\Windowsディレクトリ内にあるKERNEL32.DLLに感染します。ここで注目すべき点は、このウイルスはKERNEL32.DLLファイル内で暗号化されず、そのロジックを一般的なビューアプログラムで確認することが可能だということです。

感染したKERNEL32.DLLファイルには、多数の可視文字列が追加されています(Win32.Crypto, (c)oded by Prizzy/29A Greetz to Darkman, Benny and GriYo Kiss Of Death)。

このウイルスは、感染したKERNEL32.DLLファイルをWindowsシステムに使用させるために、wininit.iniファイルを作成します。このwininit.iniファイルは、次回システムを起動するときに、感染したKERNEL32.DLLを使用するよう、Windowsに指示します。

KERNEL32.DLLがこのウイルスに感染すると、システム上でファイルがアクセスされるたびに、ウイルスコードを呼び出すようになります。このウイルスは、ブート中、20ファイルに感染しようとします。また、PKZIP.EXE、ARJ.EXE、RAR.EXE、ACE.EXEなど、そのコンピュータにインストールされている一般的な圧縮解凍プログラムを使用して、書庫ファイルを探し、発見した書庫ファイルに感染したファイルを追加します。

Cryptoは、レトロウイルスで、特定のデバッガプログラムを攻撃します。アンチウイルスデータファイルを削除し、また、一部のアンチウイルス保護機能を無効にします。

攻撃対象となるアンチウイルス
  • AVP.CRC
  • IVP.NTZ
  • ANTI-VIR.DAT
  • CHKLIST.MS,
  • SMARTCHK.MS
  • SMARTCHK.CPS
  • AGUARD.DAT
  • AVGQT.DAT
  • LGUARD.VPS

W32.Cryptoは、一般的なアンチウイルスソフトウェアや、自己チェック機能を持つ一般的なアプリケーションには感染しません。

このウイルスは、ファイル名が次の文字で始まるプログラムへは感染しません。
  • TB
  • F-
  • AW
  • AV
  • NAV
  • PAV
  • RAV
  • NVC
  • FPR
  • DSS
  • IBM
  • INOC
  • ANTI
  • SCN
  • VSAF
  • VSWP
  • PANDA
  • DRWEB
  • FSAV
  • SPIDER
  • ADINF
  • SONIQUE
  • SQSTART

また、オペレーティングシステムにより変更操作が監視されている特定のシステム実行ファイルへの感染も避けます。

この保護機能は、Windows 2000/98SEでサポートされています。

推奨する感染予防策

シマンテックセキュリティレスポンスでは、すべてのユーザーと管理者の皆様に対し、基本的なオンラインセキュリティ対策として日常的に次のことを実行することを勧めています。

  • 不必要なサービスをすべて無効化するか、あるいは削除する。 OSの多くは標準で、FTPクライアント、telnet、Webサーバーなどコンピュータの操作に必ずしも必要ではない付加的なサービスをインストールします。そのような付加的サービスは、攻撃の侵入経路として利用されます。そのような付加的なサービスを削除することによって、複合型リスクの攻撃経路をその分少なくすることができ、パッチ適用時にも更新が必要なサービス数を減らすことができます。
  • 1 つ以上のネットワークサービスが複合型脅威によって悪用された場合、パッチを適用するまでの間、攻撃対象となったサービスを無効にするか、またはそのサービスへのアクセスを遮断する。
  • 常に最新のパッチを適用しておく。特に、公開サービスをホストしていたり、HTTP、FTP、メール、DNS サービスなど、ファイアウォールを介してアクセス可能にしているコンピュータに対しては必ず最新パッチを適用しておくよう心がけてください。 . また、この記事、信頼できるセキュリティ情報、ベンダーの Web サイトのいずれかで言及されているセキュリティアップデートがある場合、そのセキュリティアップデートも適用してください。
  • パスワードポリシーの徹底。 複雑なパスワードを設定しておけば、セキュリティが低下したコンピュータ上に保存しているパスワードファイルの解読を困難にすることができます。これにより、攻撃を受けた場合でも被害を防止あるいは最小限に抑えることができます。
  • メールサーバーを、ウイルスが感染拡大を試みる際によく使用するファイル拡張子(.vbs、.bat、.exe、.scrなど)が付いた添付ファイルを含むメールをブロックあるいは削除するように設定しておく。
  • ネットワーク接続しているコンピュータが感染した場合は、他のコンピュータへの感染拡大を防止するために、そのコンピュータをすみやかにネットワークから切り離す。被害を受けたコンピュータに対し被害状況の分析を行ない、信頼できるメディアを使って復旧を図る。
  • 予期せぬメールが届いた場合には、添付ファイルを開かないように従業員を指導する。 また、インターネットからダウンロードしたソフトウェアについては、必ずウイルススキャンを実行し、問題がないことが確認できるまでは絶対に起動しない。 既知のセキュリティホールに対応するパッチが適用されていないWebブラウザーを使用している場合は、安全でないWebサイトにアクセスするだけで感染する可能性があることに留意する。

記述: Peter Szor
ノートン 2010 シリーズ登場
Symantec Endpoint Protection