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W32.Funlove.4099
発見日: 1999年11月8日 (米国時間) 最終更新日: 2001年11月22日 12:07 (米国時間)
感染被害の報告件数が減少したことから、危険度を「4」から「3」に変更しました。 W32.FunLove.4099は、Windows 9xとWindows NT上で繁殖するWin32ウイルスです。このウイルスは拡張子がEXE、SCR、OCXのアプリケーションに感染します。このウイルスの注目すべき特徴は、Windows NTファイルセキュリティシステムの攻撃に新しい手法を使い、Windows NTシステム上ではサービスとして動作するという点です。
種別: ウイルス
感染サイズ: 4099バイト
被害状況
危険性評価グラフ
被害状況: 中
ダメージ: 中
感染力: 高
ダメージ
感染力
W32.FunLove.4099に感染しているアプリケーションが実行されると、W32.FunLove.4099はWindowsのシステムディレクトリ(Windows 95/98/Me上では\Windows\Systemフォルダ、Windows NT上では\Winnt\System32フォルダ)にflcss.exeというプログラムファイルを作成します。flcss.exe (4608バイト)がWindows NTマシンのハードディスクに書き込まれた場合、それをサービスとして実行します。サービスが何らかの理由で実行できなかった場合、感染しているアプリケーションの中にスレッドを作成し、ローカルドライブまたはネットワークドライブ上にある拡張子がEXE、SCR、OCXのPE(Portable Executable)ファイルを探して感染します。このスレッドはその後、感染したプロセス内部で実行され、制御はアプリケーションのメインスレッドに渡されます。この間、処理速度はさほど低下しないため、ユーザは感染に気づきません。ウイルスがFLCという名前で自分自身の実行に成功すると、このウイルスに感染している他のプログラムがflcss.exeファイルを挿入しようとしますが、感染スレッドを新たに作成することはありません。W32.FunLove.4099は、Windows NTのサービスとして動作するウイルスとしては2番目に古いものです。 機能面で酷似しているウイルスとしてはWNT.RemEx.A (W32.RemoteExplorer) の存在が確認されていますが、WNT.RemEx.Aとは異なり、W32.Funlove.4099はWindows 95/98とWindows NTの両方で動作することから、WNT.RemEx.Aよりも出来が良いと言われています。このウイルスはサービスとして動作した場合、ユーザがコンピュータにログオンしていないときでもローカルドライブ上で増殖することができます。つまり、このウイルスはログオン後は普通アクセスできないようなファイルにも感染することが可能です(たとえば、Windows NT上のexplorer.exeに感染することができます)。 Windows 95/98上では、感染しているプログラムはflcss.exeをシステムフォルダにコピーし、それを通常のプロセスとして実行しようとします。プロセスが実行できない場合は、感染しているホストプログラム内部の感染スレッドの実行を試みます。 このウイルスはさらに、Windows NTのファイルセキュリティシステムを攻撃します。ウイルスがこの攻撃を行うためには、標的となったコンピュータに初めて潜入するときにWindows NT ServerまたはWindows NT Workstationが管理者権限でログオンされていることが必要条件となります。ユーザが管理者権限または同等の権限でログオンすると、W32.FunLove.4099はntoskrnl.exe(WINNT\SYSTEM32ディレクトリにあるWindow NTカーネル)に変更を行う機会を獲得します。このウイルスはntoskrnl.exeの一部であるSeAccessCheckというセキュリティAPIの2バイトのみを改変することによって、改変されたカーネルからマシンが以後起動された時に、セキュリティ設定とは無関係に全てのユーザがどのファイルにも自在にアクセスできるようにします。 これは、ゲスト(システムに対して与えられている権限が最も低いレベル)としてログオンした場合でも、通常は管理者以外のユーザがアクセスできないようなファイルも含め、あらゆるファイルの表示や変更を行うことが可能になります。その結果、特定のマシンに設定されているアクセス制限とは無関係に、ウイルスがどこにでも増殖することができるようになるため、セキュリティ上の問題となります。さらに、攻撃を受けたコンピュータ上のあらゆるデータをどんなユーザでも改変可能になり、全くの無防備状態になってしまいます。 残念ながら、ntoskrnl.exeの整合性のチェックは1箇所でしか行われません。ntldrというローダは、マシンを起動したときにntoskrnl.exeを物理メモリに読み込むときにこのファイルを検査する仕様になっています。カーネルが壊れている場合、ntldrはntoskrnl.exeの読み込みを停止し、ブルースクリーンが表示される前にエラーメッセージを表示します。この問題を回避するために、W32.FunLove.4099は、このエラーメッセージが表示されないようにし、また、ntldrに対しても、チェックサムがオリジナルと一致しない場合でもWindows NTが起動するように変更を行います。 ntldr自身の整合性をチェックするコードは存在しないため、改変されたカーネルがロードされてもユーザはそのことに気づきません。ntldrには、隠しファイルとシステム読み取り専用属性が設定されているため、 W32.FunLove.4099は改変操作を行う前にntldrのファイル属性を「アーカイブ」に変更します(ntdlr改変後も、このウイルスはntdlrの属性を元に戻しません)。FunLoveはローカルドライブとネットワークドライブの両方に感染する能力を持っています。このウイルスは、マッピングされているネットワークドライブを調べ、そこにあるPEファイルにも感染し、さらに、前述したntoskrnl.exe/ntldrの改変操作をネットワークドライブ上でも行います。ユーザが管理者権限または同等の権限でWindows NTのシステムドライブをマッピングするたびに、ウイルスはネットワークを通じて、そのマシンのカーネルとローダーコンポーネントを改変します。 ntoskrnl.exeとntldrの改変操作には、Bolzanoウイルスのルーチンが採用されています。ウイルスコードの50%以上はBolzanoウイルスと酷似していることから、どちらも同一人物により作成されたと思われます。 FunLoveがシステム上にマッピングドライブを特定する方法 FunLoveは、WNetEnumResourceAというWindowsの関数呼び出しを使ってシステム上に存在するマッピングドライブを特定します。この関数の詳細については、Microsoft Developer Networkのドキュメントをご覧ください。 Flcss.exeがシステム上に実際にはコピーされていなくても、改変されたNtoskrnl.exeがネットワークを通じて感染する可能性は? このワームは、WNetEnumResourceAを呼び出すことによって、発見したネットワークドライブすべてに感染します。そのドライブが書き込み可能である限り、FunLoveはFlcss.exeをシステム上にコピーできなかった場合でもネットワークを通じてそのドライブ上にあるNtoskrnl.exeを改変します。FunLoveは実際にはNtoskrnl.exeに感染するのではなく、そのファイルのセキュリティ機能を改変します。このウイルスの影響を受けたコンピュータが再起動されたとき、改変されたNtoskrnl.exeとNtldrがメモリに読み込まれ、そのコンピュータは無防備な状態に陥ります。 感染しないファイル このウイルスは、ファイル名が次の文字列で始まるファイルには感染しません。 aler amon avp avp3 avpm f-pr navw scan smss ddhe dpla mpla 上記の文字列は、アンチウイルスプログラムや一部のアプリケーションのファイル名の先頭に含まれます。
Symantec Security Response では、すべてのユーザと管理者の皆様に対し、基本的なオンライン・セキュリティ対策として日常的に次のことを実行することを奨励しています。
W32.FunLove.4099ウイルスの駆除手順は、ご使用のオペレーティングシステムにより異なります。 Windows 95/98/Meをご使用の場合 Symantec Security Response では W32.FunLove.4099 用の無償駆除ツールを配布しております。このツールの入手と使用方法については、こちらをご覧ください。 手動による駆除を行う場合は、以下の手順にしたがってください。 W32.FunLove.4099によってハードドライブ上に配置されたFlcss.exeファイルを削除するには:
注意:
Windows NTをご使用の場合 Symantec Security Response では W32.FunLove.4099 用の無償駆除ツールを配布しております。このツールの入手と使用方法については、こちらをご覧ください。 再感染した場合の対処方法 前述の手順を実行したにもかかわらず、FunLoveウイルスに再び感染したという報告が一部のユーザから寄せられています。その場合は、以下の手順にしたがい、救済ディスクを使ってウイルスを駆除する必要があります。
注意:Explorer.exeおよびFlcss.exeファイルがNAVの除外リストに追加されていたことが理由で救済ディスク使用後に再感染したというケースも報告されています。除外リストにこれらのファイルが含まれているかどうかを確認するには、次の手順にしたがってください。
追加情報: 修復に関する追加情報 ほとんどの場合、Norton AntiVirus(NAV)は、W32.FunLove.4099に感染したファイルを修復することができます。
DEC Alpha コンピュータご使用の皆様へ W32.Funlove.4099は、WintelコンピュータからAlphaコンピュータ上に感染ファイルが配置されない限り、Alphaコンピュータ上のファイルには感染することができません。Alphaプラットフォーム上の感染ファイルをクリーンな状態に戻すには、ネットワークとの接続を切ってWintelコンピュータから隔離し、その後、オン・デマンド スキャンを実行してください。