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Category 2 W32.HLLW.Qaz.A

発見日: 2000年7月18日 (米国時間)

注意: 感染被害の報告件数が減少したため、危険度を「2」に変更しました。

W32.HLLW.Qaz.Aは、2000年7月に中国で最初に発見されました。 W32.HLLW.Qaz.Aは、ネットワークを介して感染を広げるコンパニオンウイルスで、ポート7597を通じて感染先のコンピュータにリモート接続して遠隔操作を可能にするバックドアを開きます。 このウイルスにはネットワーク外部にあるコンピュータへ増殖する能力はなく、最初はウイルスを添付した電子メールをばら撒くことにより蔓延したようです。

2000年8月10日、このウイルスの名称はW32.HLLW.Qaz.AからQaz.Trojanに変更されました。同年9月14日時点では、少なくとも4種類の亜種が存在することが確認されています。

別名: Qaz.Trojan, Qaz.Worm, W32.HLLW.Qaz (gen)

種別: ワーム

感染サイズ: 120320, 119296, 120297, 122880


  • 対応日(Intelligent Updater)*
  • 00/07/18(米国時間)
    * Intelligent Updaterを通じたウイルス定義は随時更新されていますが、そのダウンロードとインストールは手動で行う必要があります。
    ** LiveUpdateを通じたウイルス定義は毎週水曜日(米国時間)に更新されています。
    LiveUpdateの使い方については、こちらをクリックしてください。

    threat assessment

    被害状況

    危険性評価グラフ

    Medium Low Low

    被害状況:

    ダメージ:

    感染力:

    ダメージ

    感染力

    • ポート: 受信したTCP/IP接続情報をポート7597を通じて盗聴する。
    • 感染対象: Notepad.exe

    technical details

    W32.HLLW.Qaz.Aは、ネットワークを介して増殖するWin32コンパニオンウイルスです。また、感染先コンピュータに外部から接続し、リモードで制御可能にするバックドアを作成する能力も持っています。W32.HLLW.Qaz.Aにはネットワーク外部にあるコンピュータへ増殖する能力はなく、最初は自分自身を添付した電子メールをばら撒くことにより蔓延したようです。W32.HLLW.Qaz.Aが起動されると、notepad.exe(メモ帳)を探し、その名前をnote.comに変更した後、そのファイルが存在するコンピュータに自分自身(ウイルスコード)をnotepad.exeとしてコピーします。それ以降、notepad.exeを実行するたびにウイルスコードが起動されるようになりますが、オリジナルのメモ帳プログラムも一緒に起動されるため、ユーザは感染に気づきません。また、システムを起動するたびにウイルスが実行されるように、次のレジストリキーに、

    HKLM\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run

    次の値を追加します。

    startIE "notepad qazwsx.hsq"

    W32.HLLW.Qaz.Aは、ネットワーク接続している近くのコンピュータを数え、感染対象となるコンピュータを探し出し、notepad.exeの存在を調べ、上記と同様の改変(notepad.exeの名前をnote.comに変更する)を行います。他のコンピュータに感染する際に、マッピングされているドライブは必要とされません。このウイルスに感染すると、そのコンピュータのIPアドレスが自動的にウイルス作者のメールアドレスに送信されます。このウイルスにより作成されるバックドアは、WinSockを使用して接続を待ちます。これにより、ハッカーは、感染したコンピュータに接続して遠隔操作できるようになります。

    recommendations

    Symantec Security Response では、すべてのユーザと管理者の皆様に対し、基本的なオンライン・セキュリティ対策として日常的に次のことを実行することを奨励しています。

    • 不必要なサービスをすべて無効化するか、あるいは削除する。OS の多くは標準で、FTP クライアント、telnet、Web サーバーなどコンピュータの操作に必ずしも必要ではない付加的なサービスをインストールします。そのような付加的サービスは、攻撃の侵入経路として利用されることが多いため、無効化あるいは削除することによって、攻撃経路をその分少なくすることができ、パッチ適用時にも更新が必要なサービス数を減らすことができます。
    • 1つ、あるいは複数のネットワークサービスが複合型脅威の攻撃を受けた場合には、パッチを適用するまでの一時的な回避策として、攻撃を受けているサービスをオフにするか、そのサービスへのアクセスを遮断する。
    • 常に最新のパッチを適用しておく。特に、公開サービスをホストしていたり、HTTP、FTP、メール、DNS サービスなど、ファイアウォールを介してアクセス可能にしているコンピュータに対しては必ず最新パッチを適用しておくよう心がけてください。
    • パスワード・ポリシーの徹底。複雑なパスワードを設定しておけば、セキュリティが低下したコンピュータ上に保存しているパスワードファイルの解読を困難にすることができます。また、攻撃を受けた場合でも被害を防止あるいは最小限に抑えることができます。
    • メールサーバーを、ウイルスが感染拡大を試みる際によく使用するファイル拡張子(.vbs、.bat、.exe、.scr など)が付いた添付ファイルを含むメールをブロックあるいは削除するように設定しておく。
    • ネットワーク接続しているコンピュータが感染した場合は、他のコンピュータへの感染拡大を防止するために、そのコンピュータをすみやかにネットワークから切り離し、その後、被害を受けたコンピュータに対し被害状況の分析を行ない、信頼できるメディアを使って復旧を図る。
    • 従業員に対し、次のことを徹底させる。
      • 予期せぬメールが届いた場合には添付ファイルを絶対に開かない。
      • インターネットからダウンロードしたソフトウェアについては、必ずウイルススキャンを実行し、問題がないことが確認できるまでは絶対に起動しない。
      • 既知のセキュリティホールに対応するパッチが適用されていない Web ブラウザーを使用している場合は、安全でない Web サイトにアクセスするだけで感染する可能性があることを留意する。

    removal instructions

    このウイルスを最も効果的に駆除する方法は、Security Responseから配布されているW32.HLLW.QAZ.A駆除ツールを使用することです。このツールを入手不可能な場合は、以下の手順にしたがって手動で駆除作業を実行してください。

    手動駆除方法:
    W32.HLLW.QAZ.Aを駆除するには、次の作業を行う必要があります。

    • ウイルスのプログラムファイルを削除する。
    • startIE およびbymer.scanner のレジストリ値を削除する。
    • オリジナルのNotepad.exeファイルを復元する。

    具体的な手順については、後述をご覧ください。コンピュータをネットワークで他のコンピュータにも接続している場合には、 接続している全コンピュータに対し、個別に以下の手順を行う必要があります。

    注意: このウイルスの一部コンポーネントが、正規プログラムを不正に改ざんしたバージョンに含まれた状態で流布されています。このような不正に改ざんされた正規プログラム、distributed.netに関する詳細は、ドキュメントWhat is Distributed.net?(英語)をご覧ください。What is Distributed.net?を参照してください。

    ウイルスのプログラムファイルを削除するには:
    システム全体のスキャンを実行し、検出された感染ファイルをすべて削除してください。その後、コンピュータをMS-DOSモードで起動し、ウイルスに感染しているNotepad.exeとNotepad.comファイルを削除してください。さらに、Wininit.exeファイルの感染コピーが作成されていた場合はそれも削除する必要があります。具体的な手順は以下の通りです。

    注意: 以下の手順では、MS-DOSモードでファイルを削除することになります。これらのファイルを削除するためには、最初にネットワークとの接続をいったん切る必要があるためです。ネットワークに接続せずにコンピュータを再起動することができれば、Windowsのエクスプローラを使ってWindows内でファイルを削除できることになります。

    1. LiveUpdateを実行し、ウイルス定義を最新にした後、すべてのファイルがスキャン対象として設定されているか確認し、システム全体のスキャンを実行します。
    2. 検出された感染ファイルをすべて削除します。
    3. [スタート]ボタンをクリックし、[シャットダウン]をクリックします。
    4. [MS-DOS モードで再起動する]をクリックし、[OK]をクリックします。コンピュータがDOSモードで再起動し、C:\Windows プロンプト画面が表示されます。.

      備考: この機能はWindows Me以降のWindows OSでは削除されています。Windows Meをお使いの場合は、Windows Meスタートアップディスクを使ってDOSを起動してください。具体的な手順についてはWindows Meのマニュアルをご覧ください。

    5. 次のコマンドを入力します。1行入力するごとにEnterキーを押してください。

      del notepad.exe
      ren note.com notepad.exe

    6. 次のコマンドを入力し、Enterキーを押します。

      cd system

      その結果、プロンプト画面に次のように表示されます。

      C:\Windows\System>

      注意: 次のステップでは、ファイルを削除することになります。このファイルはW32.HLLW.Qaz.Aウイルスに感染しているシステムすべてには存在しない可能性があります。次のステップへ進む前に、プロンプト画面の現在の表示が\Windows ではなく、\Windows\System になっているか必ず確認してください。\Windows フォルダには、削除対象のファイルと同じ名前が付いたWindowsの重要ファイルが入っています。正規のファイルの方を削除してしまった場合、Windowsを再起動できなくなるおそれがありますので、十分に注意してください。

    7. 次のコマンドを入力し、Enterキーを押します。

      del wininit.exe

    8. コンピュータを再起動します。エラーメッセージが何も表示されなければ[OK]をクリックします。

    レジストリからstartIE およびbymer.scannerの値を削除する
    レジストリから削除が必要な値は1つ、場合によっては2つあります。以下の手順にしたがって削除作業を実行してください。

    注意:システムレジストリに変更を行なう際には、事前にバックアップを作成することを強くお勧めします。レジストリに不適切な変更を行なうと、データの喪失やファイルの破損など修復不可能な問題が生じる可能性があります。指定されたキーのみを修正するよう注意してください。レジストリの編集作業を始める前に必ず「レジストリのバックアップ方法」をお読みください。

    1. [スタート]ボタンを押し、[ファイル名を指定して実行]をクリックします。[ファイル名を指定して実行]ダイアログボックスが表示されます。
    2. regeditと入力し、[OK]をクリックします。レジストリ エディタが開きます。
    3. 次のレジストリキーを選択します。

      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run

    4. 画面右側で、名前とデータが次のように表示されている値を探します。

      startIE "notepad qazwsx.hsq"

      注意:
      • ほとんどの場合、startIEの[データ]欄のテキストはNotepadをポイントしていますが、それ以外のファイル名をポイントしているケースも存在することが数件報告されています。いずれの場合でも、このエントリはウイルスをポイントしているため、必ず削除する必要があります。
      • 場合によっては、このエントリは存在しないことがあります。その場合は、手順6へ進んでください。

    5. startIE の値を削除し、確認メッセージが表示されたら[はい]をクリックして削除を確定します。
    6. 画面右側で、次の値を探します。

      bymer.scanner

    7. その値が存在する場合は、それを選択し、Deleteキーを押します。確認メッセージが表示されたら[はい]をクリックして削除を確定します。
    8. レジストリ エディタを終了します。

      作業が終わったら、ネットワークで接続されている他のコンピュータに対しても個別に、同様の手順を行ってください。

    追加情報

    感染防止に向けたWindows環境の設定
    このウイルスは、ネットワークで接続されているコンピュータの共有フォルダを使って感染を広げます。ウイルスを駆除した後、コンピュータへの再感染を防ぐ手段として、シマンテックは共有フォルダを読み取り専用に設定するか、あるいはパスワードで保護することをお勧めします。詳しくは、Windows のマニュアルか、あるいは、How to configure shared Windows folders for maximum network protection(英語)をご覧下さい。