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日本サイト更新日: 2004年5月10日 18:00

Category 2 W32.Sasser.E.Worm

発見日: 2004年5月9日 (米国時間)
最終更新日: 2004年5月9日 00:27 (米国時間)

W32.Sasser.E.Worm は、W32.Sasser.Worm のマイナーな亜種です。このワームは、マイクロソフト セキュリティ情報 MS04-011 で解説されている LSASS の脆弱性の悪用を試み、ランダムに選択された IP アドレスを持つコンピュータをスキャンすることによって、上述の脆弱性に未対応のシステムを探し出して拡散します。 W32.Sasser.E.Worm と W32.Sasser.Worm との相違点は以下の通りです。

  • ミューテックス名: 亜種 E は、SkynetNotice というミューテックス名を使用します。
  • ファイル名: 亜種 E は、lsasss.exe というファイル名を使用します。
  • レジストリに作成する値: 亜種 E は、"lsasss.exe" という値を作成します。
  • FTP サーバとリモートシェルが使用するポート: 亜種 E は、ポート 1023 とポート 1022 を使用します。
  • 亜種 E は、起動後 2 時間経過したときにメッセージを表示します。
  • Trojan.Mitglieder、W32.Beagle.W@mm、および、W32.Beagle.X@mm によってレジストリに追加された値を削除します。
  • FTP サーバから取得するファイルのファイル名: 亜種 E の場合、ファイル名は _update.exe で終わっています。
  • ワームが作成するログファイルのファイル名: 亜種 E は、C:\ftplog.txt にログを生成します。

W32.Sasser.E.Worm は、Windows 95/98/Me コンピュータ上でも動作することに注意してください (ただし感染活動は行いません)。Windows 95/98/Me システムは、このワームに感染することはないものの、そのコンピュータから接続可能な脆弱なシステムに感染するためにワームによって利用される可能性があります。

亜種: W32.Sasser.Worm

種別: ワーム

感染サイズ: 15,872 バイト

影響を受けるシステム: Windows 2000, Windows XP

影響を受けないシステム: DOS, Linux, Macintosh, Microsoft IIS, Novell Netware, OS/2, UNIX, Windows 3.x, Windows 95, Windows 98, Windows Me, Windows NT, Windows Server 2003

CVE識別番号: CAN-2003-0533


  • 対応日(Intelligent Updater)*
  • 2004/05/09(米国時間)
  • 対応日(Live UpdateTM)**
  • 2004/05/09(米国時間)
    * Intelligent Updaterを通じたウイルス定義は随時更新されていますが、そのダウンロードとインストールは手動で行う必要があります。
    ** LiveUpdateを通じたウイルス定義は毎週水曜日(米国時間)に更新されています。
    LiveUpdateの使い方については、こちらをクリックしてください。

    threat assessment

    被害状況

    危険性評価グラフ

    Low Low High

    被害状況:

    ダメージ:

    感染力:

    ダメージ

    感染力

    technical details

    W32.Sasser.E.Worm が実行されると、次のことを行います。

    1. SkynetNotice というミューテックスの作成を試みます(作成に失敗した場合はそのまま終了します)。これにより、そのコンピュータ上でワームが 1 度に 1 つのみ実行されるようにします。

    2. 自身を %Windir%\lsasss.exe としてコピーします。


      注意: %Windir% は可変です。このワームは、 Windows のインストール・フォルダ (標準では、C:\Windows あるいは C:\Winnt) を探し出し、自分自身をその場所にコピーします。


    3. 次の値を

      "lsasss.exe"="%Windir%\lsasss.exe"

      次のレジストリキーに追加することによって

      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run

      Windows の起動時に必ずワームが実行されるように設定します。

    4. 次の値を

      • ssgrate.exe
      • drvsys.exe
      • Drvddll_exe

      次のレジストリキーから削除します。

      HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run

      注意: このステップで削除される値は、Trojan.Mitglieder、W32.Beagle.W@mm、W32.Beagle.X@mm によってインストールされるファイルをポイントすることが確認されています。

    5. AbortSystemShutdown API を使用することにより、コンピュータのシャットダウンや再起動の試みを妨害します。ワームの起動後 2 時間が経過するまでの間、ワームは 1 秒毎にこの API を呼び出します。その後、次の内容のメッセージを表示します。

      1. Your computer is affected by the MS04-011 vulnerability
      2. It can be that dangerous computer viruses similar
        the Blaster worm infect your computer
      3. Please update your computer with the MS04-011 LSASS patch
        from the www.microsoft.com website
      4. This is an message from the SkyNet Team for
        malicious activity prevention

    6. TCP ポート 1023 で、FTP サーバを起動します。このサーバは、他のホストへワ−ムを拡散させるために使用されます。

    7. gethostbyname という Windows API を使用して、感染先コンピュータの IP アドレスを取得します。


      注意: このワームは次の IP アドレスを無視します。

      • 127.0.0.1
      • 10.x.x.x
      • 172.16.x.x - 172.31.x.x
      • 192.168.x.x
      • 169.254.x.x


    8. 上記で入手した IP アドレスのうち 1 つをベースに、別の IP アドレスを生成します。

      • 25% の確率で、下位 2 オクテットをランダムな数字に変更。例えば、例えば、ステップ 7 で取得した IP アドレスが A.B.C.D の場合、C と D はランダムな数字になります。
      • 23% の確率で、下位 3 オクテットをランダムな数字に変更。例えば、例えば、ステップ 7 で取得した IP アドレスが A.B.C.D の場合、B、C、D はランダムな数字になります。
      • 52% の確率で、完全にランダム


        注意:
        • このワームは 52% の確率で、完全にランダムなアドレスを作成するため、ステップ 7 で無視した IP アドレスも含め、あらゆる IP アドレスのコンピュータが標的になる可能性があります。
        • このプロセスは 128 本のスレッドで構成されており、大量の CPU タイムを要求するため、この活動が実行された場合、感染したコンピュータの処理速度が顕著に低下し、ほとんど使用不能な状態に陥ります。


    9. ランダムに生成した IP アドレスの TCP ポート 445 へ接続することで、そのコンピュータがオンラインかどうかを判断します。

    10. リモートコンピュータへの接続が確立されると、そのコンピュータにシェルコードを送信することによって、TCP ポート 1022 にリモートシェルを開きます。

    11. リモートコンピュータ上に作成したシェルを使用して、感染しているコンピュータのTCP ポート 5554 で動作中の FTP サーバに逆接続し、ワームのコピーを取得します。その際取得されるワームコピーには、4 桁または 5 桁の数字の後に _upload.exe が続くファイル名が使用されます(例: 74354_upload.exe)。

    12. Lsass.exe プロセスは、ワームが Windows の LSASS の脆弱性を攻撃した後でクラッシュします。その結果、Windows がアラートを表示し、1 分後にシステムをシャットダウンします。

    13. C:\ftplog.txt ファイルを作成します。そのファイルには、ワームが最近感染を試みたコンピュータの IP アドレスと感染台数が記録されています。

    recommendations

    Symantec Security Response では、すべてのユーザと管理者の皆様に対し、基本的なオンライン・セキュリティ対策として日常的に次のことを実行することを奨励しています。

    • 不必要なサービスをすべて無効化するか、あるいは削除する。OS の多くは標準で、FTP クライアント、telnet、Web サーバーなどコンピュータの操作に必ずしも必要ではない付加的なサービスをインストールします。そのような付加的サービスは、攻撃の侵入経路として利用されることが多いため、無効化あるいは削除することによって、攻撃経路をその分少なくすることができ、パッチ適用時にも更新が必要なサービス数を減らすことができます。
    • 1つ、あるいは複数のネットワークサービスが複合型脅威の攻撃を受けた場合には、パッチを適用するまでの一時的な回避策として、攻撃を受けているサービスをオフにするか、そのサービスへのアクセスを遮断する。
    • 常に最新のパッチを適用しておく。特に、公開サービスをホストしていたり、HTTP、FTP、メール、DNS サービスなど、ファイアウォールを介してアクセス可能にしているコンピュータに対しては必ず最新パッチを適用しておくよう心がけてください。
    • パスワード・ポリシーの徹底。複雑なパスワードを設定しておけば、セキュリティが低下したコンピュータ上に保存しているパスワードファイルの解読を困難にすることができます。また、攻撃を受けた場合でも被害を防止あるいは最小限に抑えることができます。
    • メールサーバーを、ウイルスが感染拡大を試みる際によく使用するファイル拡張子(.vbs、.bat、.exe、.scr など)が付いた添付ファイルを含むメールをブロックあるいは削除するように設定しておく。
    • ネットワーク接続しているコンピュータが感染した場合は、他のコンピュータへの感染拡大を防止するために、そのコンピュータをすみやかにネットワークから切り離し、その後、被害を受けたコンピュータに対し被害状況の分析を行ない、信頼できるメディアを使って復旧を図る。
    • 従業員に対し、次のことを徹底させる。
      • 予期せぬメールが届いた場合には添付ファイルを絶対に開かない。
      • インターネットからダウンロードしたソフトウェアについては、必ずウイルススキャンを実行し、問題がないことが確認できるまでは絶対に起動しない。
      • 既知のセキュリティホールに対応するパッチが適用されていない Web ブラウザーを使用している場合は、安全でない Web サイトにアクセスするだけで感染する可能性があることを留意する。

    removal instructions

    駆除を開始する前に:
    Windows 2000/XP をお使いの場合で、マイクロソフト セキュリティ情報 MS04-011 で解説されている脆弱性に対応する修正プログラムを適用していない場合は、駆除作業を開始する前に必ず、修正プログラムを適用してください。修正プログラムが未適用のまま駆除作業を実行した場合、お使いのコンピュータが再度感染する可能性があります。

    修正プログラムの適用あるいは駆除ツールの入手を行う前にコンピュータがシャットダウンした場合の対処方法
    W32.Sasser.E.Worm は、Windows をシャットダウンと再起動を繰返し行う状態に陥らせる能力を持っています。このような事態が発生した場合、マイクロソフトから配布されている修正プログラムのインストールや、後述の駆除ツールのダウンロードができなくなります。このような状況下に陥った場合、システムがシャットダウンしないようにするためには、下記の手順を実行してください。(ステップ 3 - 6 を実行するための時間的余裕は約 20 秒間しかないため、数回実行する必要があるかもしれません。) (Windows 2000 上では、この手順を行っても効果はありません。)

    1. コンピュータをネットワーク/インターネットに接続している場合は、接続を切ります。(必要であれば、ケーブルを外してください。)
    2. コンピュータを再起動します。
    3. Windows が起動し、デスクトップ画面が表示されたら、すぐに [スタート] ボタンを押し、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。
    4. 次のコマンドを入力し、

      cmd

      その後、Enter キーを押します。

    5. 次のコマンドを入力し、

      shutdown -i

      その後、Enter キーを押します。

    6. [リモート シャットダウン ダイアログ] が開いたら、[警告を表示する時間]の値を、"20" 秒間から、次の値に変更し、

      9999

      その後、[OK] をクリックします。

      これにより、修正プログラムのインストールやウイルス定義の更新などの操作を実行する時間的余裕が 3 時間与えられます。

    7. ネットワーク/インターネットに再接続します。
    8. インターネットに接続し、修正プログラムをダウンロードし、インストールします。その後、以下の駆除手順を実行します。
    修正プログラムの適用が終わり、脅威の駆除作業が終わった時点で、必要に応じて、[警告を表示する時間]の値を初期値の 20 秒間に戻しても構いません。


    手動による駆除
    以下の手順は、Symantec AntiVrus および Norton AntiVirus 製品シリーズも含め、現在サポート対象となっているすべてのシマンテック・アンチウイルス製品のお客様を対象にして記述されています。
    1. 悪意のあるプロセスを終了します (Windows 2000/XP の場合)。
    2. システムの復元機能を無効にします (Windows XP の場合)。
    3. ウイルス定義を最新版に更新します。
    4. システム全体のスキャンを実行し、W32.Sasser.E.Worm として検出されたファイルをすべて削除します。
    5. レジストリに行われた変更を元に戻します。
    具体的な手順については、以下のセクションをご覧ください。

    1. 悪意のあるプロセスを終了する
    Windows 2000/XP コンピュータをお使いの場合は必ず最初に、悪意のあるプロセスを終了させる必要があります。
    1. Ctrl + Alt + Delete キーを同時に押します。
    2. [タスク マネージャ] をクリックします。
    3. [プロセス] タブをクリックします。
    4. リスト最上部のイメージ名をダブルクリックしてプロセスをアルファベット順に並ベ替えます。
    5. リストをスクロールし、次のプロセスを探します:

      • lsasss.exe
      • 4 桁または 5 桁の数字の後に _upload.exe が続くファイル名プロセス(例: 74354_upload.exe)

    6. 上記に該当するプロセスを発見した場合、それらのプロセスを選択し、 [プロセスの終了] をクリックします。
    7. [タスク マネージャ] を終了します。

    2. システムの復元オプションを無効にする (Windows XP)
    Windows XP をお使いの場合は、駆除作業を行う前にシステムの復元オプションを一時的にオフにしてください。システムの復元機能は、Windows Me/XP の機能の一つで、標準では有効に設定されています。この機能は、Windows がコンピュータ上のファイルが破損した場合にそれらを自動的に復元するために使用されます。コンピュータがウイルス、ワーム、またはトロイの木馬に感染した場合、ウイルス、ワーム、またはトロイの木馬のバックアップファイルが _RESTORE フォルダ内に作成されている可能性があります。

    Windows は、ウイルス対策プログラムのような外部プログラムによるシステムの復元機能の改変を防止するように設定されています。この理由により、ウイルス対策プログラムおよび駆除ツールでは _RESTORE フォルダ内に保存されている感染ファイルを削除することはできません。その結果、他のあらゆる場所から感染ファイルを削除した後でも、感染したファイルが誤って復元される可能性があります。

    また、ウイルス対策プログラムでコンピュータをスキャンしたときに感染ファイルが検出されなかった場合でも、オンラインスキャンの実行時に _RESTORE フォルダ内の脅威が検出されることがあります。

    システムの復元機能を無効にする方法については、Windows のマニュアルか、あるいは "Windows XP のシステムの復元機能を有効/無効にする方法" をご覧ください。

    注意: 駆除作業が完全に終わり、脅威が駆除されたことを確認した時点で、上記のドキュメントに記載の手順を実行することでシステムの復元機能を有効な状態に戻してください。


    3. ウイルス定義を更新する
    ウイルス定義ファイルはすべて、Symantec Security Response による完全品質保証テストを通過した後で弊社サーバーにアップロードされています。最新版のウイルス定義は次の 2 通りの方法で入手できます。
    • LiveUpdate を実行する方法。LiveUpdateTM は、ウイルス定義ファイルと製品アップデートを最も手軽に入手いただける方法です。LiveUpdate を通じて配布されているウイルス定義ファイルは、Symantec Security Response の完全品質保証テストを通過後、危険度の高いウイルスが出現した場合を除き、通常は毎週水曜日にLiveUpdateTM サーバーにアップロードされます。この脅威に対応するウイルス定義が LiveUpdate を通じて入手可能かどうかを判断するには、ページ上部に記載の「対応日(LiveUpdate)」欄の日付をご覧ください。
    • Intelligent UpdaterTM を使用してウイルス定義をダウンロードする方法。Intelligent UpdaterTM を通じて配布しているウイルス定義ファイルは、Symantec Security Response(シマンテック・セキュリティ・レスポンス)による完全な品質保証検査を通過後、米国時間の平日(月曜日〜金曜日)に随時、更新、アップロードされています。Intelligent UpdaterTM によるウイルス定義ファイルは、Symantec Security Response の Web サイトからダウンロードし、手動でインストールする方法でのみご利用いただけます。この脅威に対応するウイルス定義が Intelligent Updater を通じて入手可能かどうかを判断するには、ページ上部に記載の「対応日(Intelligent Updater)」欄の日付をご覧ください。

      Intelligent Updater のウイルス定義は、こちらからダウンロードいただけます。Intelligent UpdaterTM を使用してウイルス定義ファイルをダウンロード、インストールする方法については、こちらをクリックしてください。

    4. 感染ファイルを探して削除する
    1. Norton AntiVirus (NAV) を開き、すべてのファイルがスキャン対象として設定されているか確認します。
    2. システム全体のスキャンを実行します。
    3. W32.Sasser.E.Worm に感染しているファイルが検出されたら、[削除] をクリックします。

    5. レジストリに行われた変更を元に戻す


    注意: システムレジストリに変更を行なう際には、事前にバックアップを作成することを強くお勧めします。レジストリに不適切な変更を行なうと、データの喪失やファイルの破損など修復不可能な問題が生じる可能性があります。指定されたキーのみを修正するよう注意してください。レジストリの編集作業を始める前に必ず「レジストリのバックアップ方法」をお読みください。

    1. [スタート] ボタンを押し、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。([ファイル名を指定して実行] ダイアログボックスが表示されます。)

    2. regedit と入力します。

      その後、[OK] をクリックします。(レジストリ エディタが開きます。)

    3. 次のレジストリキーを選択します。

      HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run

    4. 画面右側で、次の値を削除します。

      "lsasss.exe"="%Windir%\lsasss.exe"

    5. レジストリエディタを終了します。