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偽アプリでソーシャル上のセキュリティ強化を謳うフィッシング詐欺 

Jun 30, 2013 10:37 PM

寄稿: Avdhoot Patil

以前からお伝えしているように、フィッシング攻撃のプラットフォームとしてソーシャルネットワークサイトを集中的に利用する例は後を絶ちません。フィッシングサイトで偽のソーシャルネットワークアプリケーションが使われるのも、今では当たり前になってきました。フィッシング詐欺師は、重要な情報を収集する目的で新しい偽アプリケーションを次々と作り出しています。

過去 6 カ月間で見ると、ソーシャルメディアサイトでのフィッシング攻撃は、フィッシング活動全体のうちで 6.9% を占めました。ソーシャルメディアを標的としたフィッシングサイトのうち 0.9% は、アダルトビデオやビデオチャット、アダルト用チャット、携帯電話の無料通話といった機能を謳う偽アプリケーションでした。

2013 年 5 月、Facebook ファンページを保護し、ひいてはユーザープロフィールの「ソーシャル上のセキュリティ」を強化すると称する偽のセキュリティアプリケーションがフィッシングサイトに登場しました。Facebook ファンページは公開プロフィールとして重要な意味を持ち、有名人や企業が利用するほか、Facebook をよく使うユーザーがファンページやコミュニティページを作成するときにも使われます。有名人や企業は、Facebook ファンページを使って訪問者を増やし、世界中の人とつながることができます。このフィッシングサイトは、米国カリフォルニア州のサンフランシスコにあるサーバーをホストとして利用していました。

Figure1.jpg

図 1. ログイン情報の入力を求めるフィッシングサイト

図 1 のように、フィッシングページには「Ensuring Social Security(ソーシャル上のセキュリティを強化)」というタイトルが付けられています。ページに書かれたメッセージによれば、これはファンページの検証プロセスの一環であり、ソーシャル上のセキュリティを強化する新しい機能です。また、このプロセスは必須であり、「2013 年 5 月 30 日まで利用可能」としたうえで、この期日までに検証されないファンページはすべて完全に閉鎖されると警告します。フィッシングページの中央には、「New Facebook Guidelines(Facebook の新しいガイドライン)」と称したログインフォームが表示されます。ログオンフォームには、以下のフィールドがあります。

  • Fan Page Name(ファンページ名)
  • Email Address(電子メールアドレス)
  • Password(パスワード)
  • Security Code(セキュリティコード)
  • Confirm Security Code(セキュリティコードの確認)

ログインフォームにはセキュリティコードについての説明もあり、10 桁の数字を入力し、かつ紙にも書きとめておくようにという指示があります。セキュリティコードは非常に重要であり、管理権限を委譲する場合や、新しい管理者または運営者を追加する場合に必要になるというのがその理由とされています。ログイン情報を入力して[Submit]ボタンをクリックすると、「Thank You. Your Fan Page is being verified and we will notify you within 48 hours when the process is completed.(ありがとうございます。ファンページは検証中です。処理が終わったら、48 時間以内にご連絡いたします)」という確認メッセージが表示されます。

Figure2_0.jpg

図 2. フィッシングサイトの確認メッセージ

言うまでもなく、ユーザーを欺くことがこのサイトの目的であり、ソーシャルネットワークサイトのログイン情報を入力すればアカウントが保護されると思い込ませることが狙いです。実際には、保護されるどころではありません。ログイン情報を入力すると確認メッセージが表示されますが、その裏ではユーザーのアカウント情報がフィッシングサイトに送信されてしまうからです。

このフィッシングサイトは SSL で保護されていました。

インターネットを利用する場合は、フィッシング攻撃を防ぐためにできる限りの対策を講じることを推奨します。

  • 電子メールメッセージの中の疑わしいリンクはクリックしない。
  • 電子メールに返信するときに個人情報を記述しない。
  • ポップアップページやポップアップ画面に個人情報を入力しない。
  • 個人情報や口座情報を入力する際には、鍵マーク、「https」の文字、緑色のアドレスバーなどが使われていることを確かめ、その Web サイトが SSL で暗号化されていることを確認する。
  • ノートン インターネットセキュリティノートン 360 など、フィッシング詐欺およびソーシャルネットワーク詐欺から保護する統合セキュリティソフトウェアを使う。
  • 電子メールで送られてきたリンクや、ソーシャルネットワークに掲載されているリンクがどんなに魅力的でも不用意にクリックしない。
  • 偽の Web サイトや電子メールを見かけたら通知する(Facebook の場合、フィッシング報告の送信先は phish@fb.com)。

 

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