寄稿: Andrew Watson
FireEye と Spamhaus のセキュリティ研究者が主導した共同プロジェクトによって、脅威の世界でも有数のスパムボットネットが活動停止に追い込まれました。Grum として知られるこのボットネットは、全世界のスパムメールトラフィックのうち、実に 3 分の 1 近くに関与していると言われていました。
シマンテックもその経過を注意深く見守っており、Grum ボットネットから発するスパムトラフィックが目に見えて激減したことを確認しています。7 月 17 日の午前 5 時頃、Grum ボットネットはおよそ 40,000 件のスパムメールを一斉送信しましたが、1 時間後にその数は 30,000 件に減り、さらに 1 時間ごとに 16,000 件、11,000 件と減り続けました。その後も減少は続き、7 月 18 日午後の時点ではほんの一握りのスパムメッセージしか送信されなくなりました。
喜ばしいことに、Grum ボットネットは現段階で完全に停止状態のようです。受信ボックスに届くスパムメールがかなり減ったように感じるユーザーもいらっしゃるでしょう。管理者の皆さんは、スパムフィルタシステムでサーバーの負荷が小さくなったことにお気づきかもしれません。
FireEye と Spamhaus、そして今回のボットネット停止活動に携わったセキュリティ研究者の皆さんに、感謝の意を表したいと思います。
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